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学生が授業中に私語を交わすのをやめないのは、マナーの問題と考えがちだが、著者は別の要素をあげている。

 応じないと、話しかけてきた友人に悪いから話すのだという「やさしさ」。無視したと思われて後々ギクシャクしたくないという「やさしさ」。いずれにしても、友人関係を重んじるあまり、まわりに対しては無神経。木を見て森を見ず、というのか、意識は仲間にしか向いていないため、ひいた目でみると、これもやさしさがやさしくない結果につながっている。

 さらにもう一例。友人とプリクラを撮るときに女子高生たちは、わざと顔をゆがめ「ブス」に写るようにする。なぜ、彼女たちがわざわざブス顔にするのかというと、かわいい自分と並ぶと、友達を傷つけてしまうからだとか。これも、「上下」をつくらない、均一化のための気配りとして定着したやさしさである。